「積極的な人間関係のために」という今回のテーマには幅がありますが、アサーティブ(自己主張的)な対応に焦点を当ててお話ししたいと思います。
自分の思いや考えを生き生きと述べる力をつけるためにはどうしたらよいか、考えてみましょう。まず、進んで自己開示をすることです。自分がどんな人間で、どんなことを考えているかを人に伝えることで、お互いの関係が深まります。また、自分の考えを整理することもできます。その際、重要なのがアサーティブな対応の仕方を身に付けるということです。
最初に、アサーティブな対応に関してアサーション権についてふれておきましょう。
- 私たちは誰からも尊敬され、大切にしてもらう権利がある。
- 私たちは誰もが他人の期待に応えるかどうかなど、自分の行動を決め、それを表現し、その結果について責任を持つ権利がある。
- 私たちは誰でも過ちを犯し、それに責任を持つ権利がある。
- 私たちには自己主張をしない権利もある
自己表現をするときに大事なことは、違いを大切にすることです。他人と違っているからこそ自分らしさがあるわけですし、違っていることによって、相手の心の中で何が起きるかは相手の自由です。また、ありのままの自分を見せ、本音で付き合うことも大切です。
人の行動を大まかに分けると次の三つになります。自分の自己表現タイプがどれに当たるのか知ることは、よりよい自己表現の仕方を身につけるのに役立ちます。
- 非主張的パターン:自分のことは後回しにして、いつも他人を優先し配慮する。
- 攻撃的パターン:他人の迷惑を省みず、自分の気持ちや欲求を押し通し、人を支配しようとする。
- 主張的パターン:欲求、考えを率直に表現しながらも、他人の権利を侵さず、自分の正当な権利を行使する。
問題解決のための自己表現をする際、心がけることは自分の思いを率直に言うことです。相手に対して、NOを言うのは難しいかもしれませんが、ウソの理由を言っていると破綻することがあります。こちらの主張を重ねて言ったり、話を早めに切り上げてその場を離れたりすることも有効な手段です。
相手に申し入れ(お願い)をするときのステップを紹介します。
- 状況の描写……相手の言ったことや、状況を客観的、具体的に話す。(同意を得る)
- 自分の気持ちを相手に訴える……ここでは主観的に自分の気持ちを述べたり、相手の気持ちに共感したりする(心情的理解を求める)。
- 具体的な提案、妥協案を複数だす……(解決策の提示)
- 答えを用意する……相手がイエスの場合、ノーの場合、それぞれ自分は何と答えるか考えておく。
〈ワーク〉このステップを利用して、つぎのような状況を想定したワークを三人一組で行いました。
- 友達からかかってきた長電話を早く終わらせたい。
- バーゲンで買った靴を返品したい。
- 宿泊中のペンションで、隣室の騒音を何とかしたい。
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