![]() |
|
第36回セミナーだより
|
| 第三十六回のころねっとセミナーは、臨床心理士の西野敏夫先生(紘仁病院勤務)をお招きしました。一回あいてしまいましたが、三十四回の続きです。今回のテーマは「楽になるための工夫・楽になるってどういうこと?」です。 |
| 今日は床屋さんに行って来ました。料金はだいたい三千六百円ぐらいかかります。カウンセリングに行くと、もっと高額のお金が必要になってきますが、どちらが楽になるかと言われれば、床屋さんではないでしょうか。 世の中には理屈はよく分からないけれど、結構あてになるチェック方法があります。Oリングテストとかタッピングテストなどが、それに当たります。なぜ、そうなるのかという科学的な根拠は、はっきりしませんが、とりあえずやってみると面白いです。 昔は一人でなく他の人と一緒に遊ぶ機会がもっとあったように思います。今は、一人で遊ぶ機会や場所が増えたせいで、他の人と直接関わり合う生(なま)の人間関係が希薄になってしまいました。それで、他人に何か言われるとすぐに傷ついてしまう人が多くなったのです。 また、失敗することを極端に怖がっている人がいます。しかし、ふだんの暮らしの中で起きる失敗が、自分の人生に大きな影響を及ぼすことは滅多にないでしょう。むしろ、ちょっとした失敗は、「大丈夫さ」を確認するのに必要だと思います。 僕はカウンセリングをしていて、患者さんに観葉植物の世話をすることを勧めることがあります。植物でも動物でも同じですが、何かの世話をすることは、他のものの世話をしているようで、実は自分の世話をしているのです。そういった点で、育てやすい観葉植物の世話をすることはいいことです。 今、抱えている悩みや苦しみが、ある日突然なくなってしまうということはあり得ません。楽になるためには、そうした幻想を捨てることからスタートしなければなりません。 幻想を捨てることができたら、次のステップはどのような形でも構わないので、「自己表現」の方法を探すことです。問題行動として表れる「アクトアウト」を言葉で表現する「トークアウト」という形に変えていけるといいですね。 また、言葉でなくても、自分が得意とすることで表現すればいいのです。そのヒントになるのが、自分が小学校の低学年の頃に好きだったことです。もし、暴れることが好きだったら、格闘技やダンスをやってみるとよいでしょう。静かに一人で空想することが好きだったら、それを文章や絵で表現してみてはどうでしょうか。自分が表現したものを他の人に見てもらうことも忘れてはならないことです。 僕らの持っているエネルギーには限度があります。自分のこと、家族のこと、仕事のことと三分割して、三十パーセントずつエネルギーを配分するといいでしょう。そして、残りの十パーセントは余力としてとっておくといいでしょう。何事も三割でいいのです。 「だれも私のことをわかってくれない」と言う人がいますが、それが当たり前で、他人に自分の苦しみを肩代わりしてもらうことはできません。自分ががんばっていることは他人には分からないので、自分で自分を褒めてあげましょう。何か自分にご褒美をあげることもいいですね。 |
(文責:編集部/講演日:2001年 3月11日) |