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第37回セミナーだより
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| 第三十七回のころねっとセミナーは、前回に続き臨床心理士の西野敏夫先生(紘仁病院勤務)を講師にお招きしました。これまで西野先生には、「楽になるための工夫」についてお話をしていただきました。今回は、初めての試みですが、皆さんからの質問に西野先生が答える「Q&Aトークセッション」を行いました。 |
| カウンセラーも医者も普通の人間で、神様ではありません。私自身も、ふだんの暮らしの中で人を傷つけたり、人から傷つけられたりしながら生きています。そうしたことを前提に、私が答えられる範囲で質問にお答えします。 Q1.自殺を予告する人がいますが、その人が大丈夫かどうかをどのように見分けたらよいでしょうか? A1.繰り返し繰り返し自傷行為をする人がいますが、それでも大丈夫な人がいます。それに対して、ごくたまに自傷行為をする人の方が心配な場合があります。その人が大丈夫かどうかというのは、実際にその人と付き合っていく中で分かってくることです。そうした感覚は言葉では説明しにくいものです。 Q2.義理の父親に対する憎しみの感情から逃れられず、うまく付き合うことができません。どうしたらよいでしょうか? A2.私も父親に対してわだかまりがあります。父親が危篤のときにもすぐに駆けつけませんでした。また、火葬場でもお骨をもらってきませんでした。あなたも、気の済むまで憎んだらいいでしょう。憎しみは、その場のちょっとした怒りとは違って根が深いものです。憎しみを解消できればそれにこしたことはありませんが、それはたいへんなことで、ぼちぼちやればいいでしょう。 Q3.私は親に対してある種の幻想を抱いていて、それが現実とあまりにもずれているため病んでしまいました。でも、今は症状があっても行動できるようになりました。それが回復なのでしょうか? A3.まさにその通りで、私たちは幻想の中で暮らしています。昨日まで、私の身近で元気だった人が、突然死んでしまうことがあります。それを感情的に受け入れるのは難しいことです。そのために儀式というものがあったのですが、現在はそれが形式だけのものになってしまい、有効に作用していません。回復とはプロセスであって、ゴールではありません。自分自身が回復のプロセスを歩いていることが確認できればいいのです。私たちはいつも途中にいると思った方がいいでしょう。 Q4.自己肯定感を育てるにはどうしたよいでしょうか? A4.自己肯定感はいきなり身に付くものではありません。小さな成功を積み重ねることによって育っていきます。本来は、小さいころに育てるべきものだったのですが、大人になってからも育てることは可能です。まず、自分自身の小さな成功を喜べるようになりましょう。 Q5.自分によい影響を与えてくれる人と悪い影響を与える人をどのように見分けたらよいでしょうか? A5.それを見分ける必要はないでしょう。自分にとって嫌だなと思う人とは付き合わなければいいのです。問題は、嫌だなと思う人に対して、つい愛嬌を振りまいてしまうことでしょう。自分がどうしたいかということを大切にしてください。 |
(文責:編集部/講演日:2001年 4月 8日) |